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映画『ヘアスプレー』感想・ネタバレ

ミュージカル映画『ヘアスプレー(2007)』観ました~!

 

前から気になってたもののミュージカル映画に苦手意識というか先入観があって手を出さないまま公開から10年経ってた…こわい…

 

 

【あらすじ】

おしゃれとダンスに夢中な女子高生トレーシー(ニッキー・ブロンスキー)の夢は、人気テレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」のダンサーになること。ある日、番組のオーディションが開催されると知ったトレーシーは、自分と同じく大柄な母親エドナ(ジョン・トラヴォルタ)の反対を押し切り、オーディションに参加する。

映画『ヘアスプレー』 - シネマトゥデイ

 

【感想】

※以下ネタバレあり

あらすじだけだと1人の女の子の成長ストーリーみたいだけど、実際は人種差別問題をテーマにしている映画で、だからと言って暗いわけではなく、ミュージカル映画のポップでハッピー、コメディタッチな感じが逆にいい!あとはキャラが全員濃くて純粋に面白い!

 

主人公はスターを夢見る太めの女の子トレーシー。

 

冒頭からトレーシーが「グッドモーニング・ボルチモア」を歌うシーンで映画が始まるんだけどディズニーチックなメロディーにその歌詞いいの??ドブネズミとか露出狂が~とか歌ってる…

 

そしてトレーシーのお母さんエドナ役はジョン・トラボルタ

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えぇえ!男だったの?!しかもトラボルタ?!ってクレジット見てから気づいたのはたぶん私だけ…

 

普通にこのめちゃくちゃ巨体な踊れるおばさんどこで見つけてきたんだ…とか思ってた

(せめて男って気づこうよ…)

 

ちなみにこの特殊メイクに6時間かかったらしい(動き激しいから取れちゃうもんね)

 

エドナはクリーニング屋を営む主婦で、トレーシーが見た目のせいで恥ずかしい思いをすると思い、番組のオーディションに出ることに反対する。でも実はエドナ自身が自分の見た目に自信が無かったんだよね。トレーシーのおかげでエドナも外の世界に出て、自分に自信を持ち始めるの。

 

トレーシーのお父さんウィルバーはいたずらおもちゃ屋の店主。エドナを一途に愛していて、いつもトレーシーの味方でいてくれるいいお父さん(夫婦喧嘩でエドナに家を追い出され、ブーブークッションを敷き詰めて寝床にするやや変わり者ではあるけど)

 

そしてコーニーコリンズショーの人気ダンサー、リンク役はザック・エフロンなんだけどかっこよすぎて好きにならない人はいないんじゃないかと思う

(一瞬なんだその髪型とか思ってごめんよ)

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リンクは同じく番組メンバーのアンバーと付き合っていながらも、明るくて歌って踊れるキュートなトレーシーに惹かれていき、最後はめでたく結ばれる?のだけど、人の外見ではなく内面を見てる、ってところが女の子の理想過ぎてつらい…(なぜアンバーと付き合ってた)

 

色々ありながらも(そこは映画で観てほしい)めでたくコーニーコリンズショーのメンバー入りを果たしたトレーシー。ヘアスプレーの売り上げは伸び、グッズも売れ、学校でも人気者になり、トレーシーに会う為に皆が居残り票を持って押し寄せる始末。(トレーシーは居残り教室?でシーウィードたちと出会い、ダンスを教えてもらってた)

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個人的に好きなキャラはトレーシーの親友ペニー、この子もなかなか独特な髪型をしてる。いつもキャンディー片手にトレーシーにくっついてる。

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序盤はそこまで目立った行動もないペニーだけど、黒人のシーウィードに出会って一変するんだよね。

ペニーのお母さんは妄信的なキリスト教徒で、黒人音楽を好むトレーシーと娘が一緒にいることをよく思ってない。黒人と接しているなんて親にばれたら大変なはずなのにペニーはシーウィードに夢中になっていく…ここの描写がすごくかわいい。

 

差別反対デモに参加して警察に追われることになったトレーシーをかくまったことがばれて、ベッドに括り付けられるペニー…お母さんサイコパス

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そこを助けてくれたのはもちろんシーウィード!

めでたくカップル成立して浮かれて、一瞬地下に閉じ込められたトレーシー助けるの忘れるシーンは笑った。

 

ミス・ヘアスプレーコンテスト当日、アンバーの母で番組プロデューサーのベルマの指示でテレビ局周辺は万全の警備でトレーシーが侵入できないようになっていた!

しかも票をすり替えて、ミス・ヘアスプレーの座はアンバーに決まったも同然…

 

このベルマ、差別主義者でデブスに厳しい、自分の過去の栄光をいつまでも鼻にかけてる(たかがミス・ボルチモア笑)分かりやす過ぎる悪役

 

ミス・ヘアスプレーが発表されかけた瞬間、仲間たちの手助けによって局内の侵入に成功したトレーシーが天井から登場!ここからが大盛り上がり!

 

「ユー・キャント・ストップ・ザ・ビート」を歌いながらアンバーを追いやりステージでダンスを披露するトレーシー、そこに加わるリンク!

リンクがシーウィードの妹アイネスを呼び寄せ、ダンスを披露すると視聴者からアイネスに票が殺到!

 

更にペニーとシーウィードもステージに飛び出して一緒に歌うんだけど、ペニーも歌えて踊れるじゃん!ってなりました...ヘアスタイルも変わってて可愛かった!

生放送ってことを忘れたペニーがシーウィードとの交際宣言とキスをして、それをテレビで見た母親は発狂(笑)

 

ミス・ヘアスプレーの座はアイネスに決まり、さらにベルマは票をすり替えたことなどがばれてクビになり、横で騒ぐけどもう誰も相手にしない...

エドナもダンスに加わり会場は大盛り上がり。

番組司会者のコーニーが差別を一生廃止すると宣言する。

 

フィナーレはシーウィードの母でブラック・デーの司会者メイベルが飾り、ミックスダンスも話題を呼んで大成功。最後はトレーシーとリンクがキスしてめでたしめでたし。

 

 ストーリーの軸がしっかりしてるのと、テンポが良くて途中グダる事もないので観やすい作品でした!私みたいなミュージカル苦手かも…って人もぜひ一度は観てほしいな!

 

 

【余談】

60年代のアメリカの人種差別をテーマにした映画といえばエマストーン主演の「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」が思い浮かぶのだけど、こちらの方がやや重たいシーンもあり、結末も考えさせられる作品。テイストは全く違うけどおすすめ。

 

あと、個人的に60年代のファッションが可愛くてどれも好みで、二作品ともファッションを見るのが楽しかった!

 

 

人種差別問題に関してはまだまだ世の中が取り組まないといけないテーマだな、と痛感。60年代から何十年も経ってるのに…。

 

日本にいるとあんまり身近に感じないけれど、映画やファッションが好きで色々ニュースを見ると、ハリウッドのホワイトウォッシュ問題とか、パリコレなどのファッションショーの舞台裏でアフリカ系モデルのヘアセットができるスタイリストが少ないせいで、長時間放置されていることとか...

 

人種とかその人が生まれ持ったものによってあるべき権利を奪ったりしちゃいけないって、当たり前のことなのに肩身の狭い思いをしている人がまだまだいるんだよね。

 

人種に限らず性別とか外見とかでも偏見を持たれたり嫌がらせを受けるから、世の中の全員が加害者・被害者になりうるな、思う。パワハラ、セクハラも一種の差別行為だよね。

 

と、独り言ですが色々考えてしまうテーマだな、と思いました!

 

ではまた!